Q1.19歳でメジャーデビューを夢見て上京したそうですね。当時はどんなことを考えていたのでしょうか
19歳のとき、メジャーデビューを目指して茨城から東京へ出てきました。
当時は、本当に音楽のことしか考えていなかったですね。自分たちの曲をたくさんの人に聴いてもらいたい、有名になりたい、音楽で生きていきたい。そんなことばかり考えていました。
そこから約8年間、バンド活動を続けました。ライブをしたり、曲を作ったり、メンバーと何時間も話したり。今振り返っても、かなり濃い時間だったと思います。
ただ、音楽を仕事として続けていくのは簡単ではありません。
自分たちでは良い曲ができたと思っていても、それだけではお客さんはライブに来てくれません。そもそも存在を知られていなければ、曲を聴いてもらうことすらできない。
当時は「マーケティング」なんて言葉を意識していませんでしたが、今振り返ると、すでにその頃から「良いものを作ること」と「それを人に届けること」は別なんだと体験していたんだと思います。
そして、もう一つ今の仕事につながっているのが、人が喜んでいる姿を見ることが好きだったことです。
ライブをして、自分たちの音楽を聴いた人が笑ったり、盛り上がったり、感動してくれる。その瞬間は本当に嬉しかった。
今は音楽ではありませんが、「人の心を動かしたい」という部分は、19歳の頃からあまり変わっていないのかもしれません。
Q2.そこから、どのようにビジネスの世界へ進んでいったのでしょうか
バンド活動を続ける中で、このまま音楽だけを続けていくのか、それとも別の道へ進むのかを考える時期がありました。
そこからビジネスの世界に入り、マーケティングやセールスに関わるようになりました。
最初は知らないことばかりでしたが、実際にやってみるとすごく面白かったんです。
商品には、それを作った人の想いがあります。サービスにも、それを必要としている人がいる。
そして、同じ商品であっても、言葉や見せ方、届ける相手、届ける順番を変えるだけで結果が大きく変わることがある。
そこで「これって音楽と似ているな」と感じました。
曲も、作っただけでは聴いてもらえません。知ってもらい、興味を持ってもらい、ライブに来てもらって、初めて自分たちの音楽を届けることができます。
商品やサービスも同じでした。
良いものを作るだけではなく、その価値をきちんと伝える必要がある。その面白さを知ってから、マーケティングやセールスを本格的に学ぶようになりました。
もちろん、その後すべてが順調だったわけではありません。
25歳の頃には500万円の投資詐欺を経験しましたし、お金や人間関係で悩んだ時期もあります。
それでも27歳で起業し、一つずつ事業を作ってきました。
振り返ると、一直線に経営者になったわけではありません。音楽をやって、失敗して、遠回りして、その経験がすべて今につながっています。
Q3.現在は、どのような事業を行っているのでしょうか
現在、株式会社ケイ・トレインでは、マーケティング支援、プロモーション企画・制作、エンターテインメント、コンサルティング、プロデュースなど、複数の事業を展開しています。
一見すると幅広いことをやっているように見えるかもしれませんが、自分の中では全部つながっています。
共通しているのは、その商品や人が持っている魅力を見つけ、それを必要としている人へ届けることです。
世の中には、本当に良い商品やサービスを持っている会社がたくさんあります。
でも、良いものを作れば自然に売れるわけではありません。そもそも存在を知られていなかったり、本来の魅力が伝わっていなかったりするだけで選ばれないことがあります。
それは、すごくもったいないと思っています。
だから、「この商品のどこが魅力なのか」「なぜこの会社がやっているのか」「誰に届けたら一番喜んでもらえるのか」を考え、マーケティングやプロモーションによって伝わる形に変えていく。
広告、SNS、Web、動画、イベントなど、使う方法は案件によって変わります。
でも、目的は同じです。
その会社や商品が本来持っている価値を見つけて、必要としている人へ届ける。
もう一社、株式会社マグナムの取締役も務めています。投資助言・代理業を行う会社です。
金融の世界は、どうしても堅くて、難しそうで、近寄りがたい印象になりがちです。でも、扱っているのは人の生活や将来に直結するお金の話です。
だったら、もっと分かりやすく、もっとワクワクできる形で伝えられるはずだと思っています。金融の世界にも、新しい風を吹かせたい。
やろうとしていることは、ケイ・トレインと変わりません。本当に価値のあるものを、必要としている人へ、きちんと伝わる形で届ける。扱うものが違うだけです。
昔は音楽で人の心を動かしたいと思っていました。今は使っている方法が変わっただけで、根本でやりたいことはあまり変わっていないと思います。
Q4.経営者として、仕事をするうえで大切にしていることは何ですか
一番大切にしているのは、相手が期待している以上の仕事をすることです。
頼まれたことだけをやって終わるのではなく、「そこまで考えてくれたんですか」「お願いして良かった」と思ってもらえるところまでやりたい。
これは昔から変わっていません。
以前インタビューを受けたときにも話していましたが、私はコミュニケーションをかなり大切にしています。
お客様との打ち合わせはもちろんですが、一緒に働くスタッフやパートナーとも、できるだけ話をするようにしています。
仕事は結局、人と人です。
どれだけマーケティングの技術が発達しても、AIが便利になっても、相手が何を考えているのか、何に困っているのか、本当は何を実現したいのかを理解できなければ、良い仕事はできません。
レスポンスの速さも昔から意識しています。
相手を待たせない。できるだけ早く返す。小さなことですが、そういう積み重ねが信頼につながると思っています。
そしてもう一つ、自分自身が仕事を楽しむことも大切にしています。
経営をしていれば大変なことはたくさんあります。でも人生のかなりの時間を仕事に使うわけですから、それなら自分自身もワクワクできる仕事を増やしたい。
社員や一緒に働く人にも、仕事だけで人生が終わるのではなく、自分の人生そのものを楽しんでほしいと思っています。
Q5.これから、どんな会社や人生をつくっていきたいですか
会社をただ大きくすることだけが目標ではありません。
もちろん事業を成長させたいですし、面白いことがあればこれからもどんどん挑戦していきたいと思っています。
でも、それ以上に増やしたいのは、「この仕事をやって良かった」と思える仕事です。
良い商品やサービスを持っているのに、まだ知られていない会社を世の中へ届ける。
面白いことを考えている経営者の挑戦を、もっと多くの人に知ってもらう。
自分たちが関わったことで売上が伸びたり、新しいお客様と出会えたり、社員が増えたり、新しい事業が始まったりする。
そういう瞬間を見るのが好きなんです。
代表発信ラボを始めたのも、その延長線上にあります。
経営者と話していると、本当に面白い人生を歩んできた人がたくさんいます。
でも、その話を知っているのは本人や身近な人だけだったりする。
会社のホームページを見ても、会社概要や商品は載っていますが、「なぜこの会社を始めたのか」「どんな失敗をしてきたのか」「何を大切にしているのか」までは分からないことが多い。
だから、その経営者にしかない経験や言葉を記事として残したいと思いました。
代表発信ラボを、掲載された経営者自身が「これ、自分の記事です」と誰かに見せたくなる場所にしたい。
そして、その記事をきっかけに、その会社を初めて知る人が増えていったら嬉しいですね。
著書について

『お金がないと夢も希望も持てない現実を悟ったパパが子どもたちに伝えたいお金のこと』(パブラボ出版)
全国書店およびAmazonにて発売中
URL: https://amzn.to/3YfDtTu
堀江氏は、経営やマーケティングだけでなく、「お金について学ぶことの大切さ」も発信しています。
自身も若い頃にお金で苦労し、25歳では500万円の投資詐欺を経験しました。
そうした経験を経て感じたのが、お金は人生の目的ではないものの、人生の選択肢を守るうえで無視できない存在だということでした。
その考えを、自身の子どもたちにも伝えたい。そして、同じようにこれから社会へ出ていく子どもや、その親にも知ってもらいたい。
そんな想いから生まれたのが、著書『お金がないと夢も希望も持てない現実を悟ったパパが子どもたちに伝えたいお金のこと』です。
本書では、難しい投資テクニックではなく、お金との向き合い方や、お金をどう使えば人生の選択肢を増やせるのかを、子どもにも伝えられる言葉で紹介しています。
堀江氏にとって出版もまた、これまでの経験や考えを誰かへ届ける「発信」の一つです。
投資助言・代理業の会社に関わっているのも、この延長線上にあります。お金のことを、分かりやすく、前向きに伝えられる場所を増やしたい。本を書いた理由と、根っこは同じです。
バンドマンとして音楽を届けていた19歳の頃から、マーケティング、経営、金融、そして書籍へ。
方法は変わっても、根底にあるのは同じです。
自分が経験したことを、誰かの人生に役立つ形で届けることです。
会社について
株式会社ケイ・トレイン(マーケティング支援・プロモーション企画・制作・エンターテインメント・コンサルティング・プロデュース)
株式会社マグナム(投資助言・代理業/近畿財務局長(金商)第390号)