Q1. 現在の事業内容について教えてください。
中学受験家庭のお母さんを中心に、子育てコーチング、個別相談、オンライン講座を提供しています。
継続コーチングでは、お母さん自身が自分の考え方や子どもとの関わり方を整理し、家庭で実践していくためのサポートをします。それに加えて、その時々に必要な中学受験相談や子育て相談も一緒にしていただけます。
一方で、継続までは必要ないけれど「いま抱えている悩みを一度相談したい」という方には、単発で使える初回個別相談があります。
そして、まずは自分のペースで親子の関わり方を学びたい方のために、オンライン講座も用意しています。
もともとは塾の先生でした。大学卒業後に大手の進学塾へ入り、中学受験と高校受験を6年間担当して、その後、やりたかった公立高校の英語教員に。19年勤めて、2022年3月に退職しました。
公立教員との両立が制度上難しかったため退職しました。ただ、学校で生徒を教えることは私のライフワークの一つなので、現在も私立中高で教壇に立っています。
Q2. 塾・家庭・学校、三つの立場を経験されています。
一度、自分のビジネスに100%振り切っていた時期があったんです。でも、2年以上ひとりで家にこもるのが、私にはどうしても無理で。
あるとき、認知度を上げようと、入試の時期に親子へ直接チラシを配りに行ったんですね。そうしたら、子どもを目の前にした瞬間に「先生モード」に戻ってしまって。ああ、これはもう一回やらなきゃ、と。そうして教壇に戻りました。
塾講師として中学受験を教えていた頃は、受験をサポートする親御さんがどれほど大変なのかを、本当の意味では分かっていなかったと思います。
自分自身がフルタイムで働く母親として、仕事や家事と両立しながら二人の子どもの中学受験を経験して、初めてその大変さが身に染みました。
仕事から帰れば家事がある。そのなかで塾の予定や宿題、家庭学習のことも考えなければならない。「どこまで口を出すのか」「どこまで手伝うのか」「限られた時間で何を優先するのか」と、たくさん悩みながらやってきました。
そしていまは学校で、中学受験を終えた子どもたちが、中学・高校でどう成長していくのかを見ています。
塾の先生、学校の先生、そしてフルタイムで働きながら中学受験を経験した母親。この三つの立場を経験していることが、いまのサポートにつながっています。
Q3. 業界内での強みはどこにありますか。
私のサポートを簡単に言うと、中学受験ママへの「コーチング+具体的な中学受験・子育て相談」です。
「子どもをコーチングして自走させるサービス」ではありません。中学受験ママが、コーチングと具体的な相談の両方を使いながら、わが家に合った関わり方を見つけていくサポートです。
コーチングでは、お母さん自身が自分の考え方や子どもとの関わり方を振り返り、「わが家ではどうしていきたいのか」を整理して、家庭で実践できるようにしていきます。
でも実際の中学受験では、気持ちや関わり方を整理するだけでなく、具体的な判断が必要になる場面がたくさんあります。
「塾の宿題をどこまでやる?」「教材が増えすぎたけれど、何を優先する?」「家庭学習をどう組み立てる?」「親はどこまで手伝う?」「この状態で本人に任せて大丈夫?」といったことです。
継続コーチングを受けている間は、こうした中学受験の相談や子育て相談も一緒にしていただけます。
家庭教師のように教科内容そのものを直接教えるわけではありませんが、親子のコミュニケーションだけを見るわけでもありません。塾の宿題、家庭学習、教材の優先順位、学習計画といったことは、具体的に相談していただけます。
親子関係と学習の現実の両方を見ながら、「いまはどこまで親がサポートするのか」「どこから本人に任せていくのか」という、そのご家庭に合ったさじ加減を一緒に整理していきます。
大切にしているのは、「お母さんが変われば、子どもが変わる」という単純な考え方ではありません。
子どもには一人ひとり個性や発達段階がありますし、塾や家庭の状況も違います。正しい声かけをすれば必ず子どもがやる気になる、というものでもない。
だからお母さんだけに原因を求めるのではなく、いまそのご家庭で何が起きているのかを一緒に整理して、「わが家では、どう関わっていくのがよいだろう」と考えていくことを大切にしています。
子ども自身が外部のコーチングを受け、自分から勉強できるようになることにも、大きな価値があります。子ども向けのコーチングを否定しているのではありません。見ているゴールが少し違う、ということです。
中学受験が終わったあとも、親子の関係は続きます。親自身がわが子をよく見て、話を聴き、必要なところは一緒にやりながら、できるようになったことを少しずつ本人へ渡していく。その成長をそばで見守り、喜べる関係を大切にしてほしいと思っています。
だからこそ、受験後も続く親子の温かな関係につながる「親へのコーチング」を大切にしています。
こうしたサポートの背景には、塾や学校を合わせて約30年、教育現場に携わってきた経験があります。コーチングやカウンセリングにはいろいろな技法がありますが、現場で実際に使うものは、そう多くありません。教育現場で実際に使いながら手応えを確かめてきたものだけを、お母さんに直接お伝えしています。
理想論として「こうすればいい」と伝えるのではなく、忙しい毎日のなかで、そのご家庭が実際に続けられる方法を一緒に考える。そこが私のサポートの特徴だと思っています。
Q4. 理念やビジョンについて聞かせてください。
根っこにあるのは、子どもが精神的にも経済的にも自立して、自分の言動に責任を持ち、自分で人生を切り拓いていける大人に育つことです。中学受験は、そのための一つの通過点だと考えています。
ただ私は、「中学受験中に、子どもを完全に自走させなければならない」とは考えていません。
中学受験では、小学生にとってかなり難しい内容を、相当な学習量で進めていきます。それを一人で計画し、優先順位をつけ、弱点を分析しながら、すべて自律的に管理できる子は決して多くありません。
SNSでは「自走できる子」が目立ちやすいので、「うちの子も早く一人でできるようにしなければ」と焦ってしまうお母さんもいます。でも、中学受験中に自走を完成させる必要はないと私は思っています。
中学受験をするメリットの一つは、家庭学習の習慣が身につくことです。学校の宿題に加えて家で学習する習慣がつくこと。そして、間違えた問題をどう見直すのか、苦手をどう克服するのかという「どう勉強すればいいのか」を少しずつ身につけていくこと。それだけでも、とても大きな成長だと思います。
その土台をもとに、中学に入ってから、自分で計画してみる、失敗する、やり方を変えてみる。そうした試行錯誤を重ねながら、少しずつ自分で学習を管理できるようになっていけばいい。
だから私は、親がすべて管理するのでも、いきなり手を離すのでもなく、その子のいまの状態に合わせて必要なところはサポートしながら、できるようになったことから少しずつ本人へ渡していくことを大切にしています。
中学受験の合格はもちろん大切です。でも、合格だけがゴールではありません。
受験を通して家庭学習の習慣や学び方を身につけ、自分で考え、選び、挑戦し、失敗してもまた立ち上がれる力を育てていく。そして、親子関係を大切にしながら、その先の自立につなげていく。中学受験を、そんな機会にしていきたいと思っています。
Q5. 仕事をする上で大切にしている価値観は何でしょうか。
誠実であること。これに尽きますね。
人対人のサービスですから、その方に本当に必要なサポートは何なのかを考えることを大切にしています。
たとえば「中学受験家庭の初回個別相談」は、継続コーチングへの申込みを前提にしたものではありません。それ自体が75分の有料の単発相談です。
中学受験や子育てについて一度相談して、状況が整理できれば、そこで終了していただいて大丈夫です。もう一度相談したい場合には単発のフォロー個別相談、継続して取り組みたい場合には子育てコーチング、という選択肢があります。
でも、必ず継続サービスに進んでいただく、という考えではありません。まずいまの悩みを整理して、その方に必要なサポートがあれば選んでいただく。
私にとって「誠実であること」は、そういうサービスの提供の仕方も含んでいます。
Q6. 今後の展望や目標を教えてください。
増やしていきたいのは、中学受験を通して、親子関係を大切にしながら、その先の自立につながる土台をつくれる家庭です。
そのために、忙しいお母さんでも、自分の状況に合わせて必要な学びやサポートを選べる入口を整えていきたいと思っています。
まず自分のペースで親子の関わり方を学びたい方には、オンライン講座。いま抱えている具体的な悩みを一度相談したい方には、初回個別相談。そして、自分自身や親子の関わり方を継続して見直し、家庭で実践していきたい方には、コーチング。
すべての方に同じサービスをおすすめするのではなく、その方にいま必要な学び方やサポートを選べる形を整えていきたいと考えています。
ヒロ・スマイルコーチングについて
成合さんは、中学受験家庭のお母さんに向けて、子育てコーチング、初回個別相談、オンライン講座を提供されています。それぞれの詳細は公式サイトをご覧ください。
公式サイト:ヒロ・スマイルコーチング
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