Q1. 経営者になられた経緯を教えてください。
もともとは、いろいろな経営者の方から可愛がっていただくなかで始まりました。
役に立つ情報を持っていると、「話を聞かせてくれ」と声をかけられるようになり、そうするとまた情報が集まってくる。
そんな循環のなかで、何人かの経営者の方から「お金を出してあげるから会社をやらないか」「事務所の一部を貸してあげるから独立しないか」と声をかけていただいたんです。
その話に乗るような形で起業したのが、最初でした。
人と人とのつながりのなかで、自然とこの道に進んでいったという感じですね。
Q2. 事業の柱である「未来会計」について教えてください。
一般に、数字を扱う仕事というと、過ぎたことを正確に記録する“過去会計”のイメージが強いと思います。
それに対して私たちの未来会計は、先に理想とする決算内容、つまり事業計画をつくってしまう。
今期はいくら利益を上げるのか、そのために売上はいくら必要か、何をやっていくのかを先に決めて、それを実現するためのPDCAを回していきます。
特にフォーカスしているのは、社長個人の資産形成です。
中小企業の社長さんは、大手のように退職金が用意されているわけではありません。将来は保証されていないし、退職金も自分でつくるもの。
それなのに、日々の仕事に忙しくて自分の資産形成は後回しになりがちなんです。
せっかくリスクを取って起業したのだから、社長だっていい思いをしていい。
だからこそ、個人の資産も形成しながら理想の会社をつくっていきましょう、と。それを応援したいんです。
Q3. 銀行融資への対応にも力を入れているそうですね。
これから融資の考え方は変わってきます。
今までは通りやすい決算書があれば借りられましたが、今後は毎月きちんと自社の数字を把握し、社長自身が会社の中身を自分の口で説明できることが融資のポイントになる。
未来会計は予実管理、つまり予算と実績の管理そのものなので、結果的にこれからの融資対策にもつながっていきます。
Q4. オーパスワンならではの強みは何でしょうか。
財務コンサルというと数字だけに偏りがちなところを、アクションプランまで一緒につくることです。
事業計画をつくって「今月はこういう数字でした」で終わらせず、タスク、つまりアクションプランを設定する。
うまくいった、いかなかったの原因を見て、軌道修正まで伴走する。そこがうちの特徴だと思います。
今後は、いろいろな企業の成功事例を集めてAIのデータベースに学ばせ、AIと私と社長の三人で壁打ちするような形も考えています。
成功事例をモデルにできれば、アイデアも出やすくなりますから。
Q5. 仕事で大切にしている価値観を教えてください。
ひとつは、とにかく傾聴すること。お客様に対しても、一緒に働く仲間に対してもです。
表面的な話だけでなく、その言葉が出てきた背景を知らないと、相手が本当に求めているものは分かりません。
だからコンサルティングでも、私は基本的にアドバイスはしないんです。話を聞かない限り、その人にとっての本当の正解は分からない。
そもそも「これに悩んでいる」と言っていることが本当の悩みとは限らなくて、実は違うことに悩んでいるのに、それが悩みだと勘違いしていることも多い。
とことん話を聞いて、その上で一緒に答えを見つけ出す。社長さん自身が気づけるように手助けをする、ということを大切にしています。
もうひとつのこだわりは、「当たり前のことを、当たり前にやる」。これは、すごく難しいことだと思っています。
たとえばちょっとした約束でも、必ず守る。言ったことは必ずやる。当たり前のようでいて、それができる人はなかなかいない。
そこを徹底することが、結局はお客様との信頼関係につながっていくと思っています。
Q6. 理念と、これからの展望を聞かせてください。
私の芯にあるのは、中小企業を応援して強くしたいという思いです。
日本の企業の9割以上は中小企業。だから中小企業が強くなれば、日本は強くなると考えています。
私が子どもの頃は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われていました。それが今は状況が大きく変わってしまった。
もう一度、強い日本を取り戻したい。そのために何がいいかといえば、やはり中小企業が強くなることだと思うんです。
中小企業はリソースが少ないからこそ、それを最適化していくしかない。どんぶり勘定をやっている場合ではない。そこで未来会計に行き着くわけです。
展望としては、この未来会計を広めていきたい。
ただ、社長さん向けの支援は、私一人ではとても見切れません。だからこそ、税理士の皆さんに未来会計のノウハウを広めていきたいと考えています。
手伝っていただいて、みんなで未来会計を広めていく。そういう形を目指しています。
あわせて、ラジオやテレビへの出演も視野に入れていて、そこからさらにPR・発信を広げていく。書籍もいずれ出したいですね。SNSはこれからなので、しっかり取り組んでいきたいと思っています。